研究内容

光計測技術の革新による新しい科学・産業の創出

歴史が証明してきた通り、新しい計測法が新しい科学を生み出すことは自然科学において本質的で普遍的な関係です。井手口研究室では、次世代の科学を創出するために新しい計測法の研究を行い、それらの手法を用いた基礎科学の研究にも取り組んでいます。さらに、新たな技術を産業界に展開することにも力を注いでいます。

レーザー分光・顕微鏡

先進的な光学測定技術、特にラベルフリーの分子振動分光や顕微鏡の開発に注力しています。近年、超解像中赤外顕微鏡法を開発し、生きている細胞の高解像イメージングを可能にしました。また、世界最速の中赤外分光技術の開発にも成功しました。これらの計測技術の性能を高めるために、機械学習などを用いた解析技術の開発も行っています。量子光源を用いた計測も行います。

レーザー開発

新しい分光法や顕微鏡では、市販されていないレーザーシステムがしばしば必要とされます。私たちのグループでは、物理学、特に量子エレクトロニクスの専門知識を活用して、新規レーザーを開発しています。

 

Mid-infrared laser

生物物理学・医療応用

私たちの先進的な分光法や顕微鏡は、生物物理学的現象の観察、特に生きている細胞内の複雑なダイナミクスの観察に応用できます。さらに、生細胞計測を医療応用する研究も行っています。

 

Thermal biology, Liquid-liquid phase separation, Bacterial diagnosis, Cellular senescence

レーザー加工の物理学

レーザーアブレーションは、フェムト秒からミリ秒に及ぶ広い時間スケールで様々なプロセスが絡み合う非平衡開放系の複雑な現象です。私たちは、独自の光学測定技術を用いて、複雑な加工現象の根底にある基本的な物理の学理を追求する研究を行っています。

 

Time-resolved complex field imaging of laser processing


近年の主要な成果


Photothermal Webinarシリーズでの講演動画(2023年10月)です。


研究室で開発した計測技術の紹介(2021年7月)を行った動画です。